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2007年冬号

エイガなハナシ#4~「カッコーの巣の上で」

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「カッコーの巣の上で」  1975年 米
原作 ケン・キージー  監督 ミロス・フォアマン
出演 ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー
音楽 ジャック・ニッチェ

人間としての尊厳を問われるような現実に直面したこと がありますか? 結構長いこと生きてきた私でも、大々的 直接的には無かったようだ。しかし、世界にはまだまだ無 数に存在していると思う。損減ではなく、尊厳。「人間と は何か」を追求する為にもある映画という文化メディアは、 この「人間の尊厳と自由」という主題を多く扱ってきた。 その中でも忘れられない、強力な名作がこの「カッコーの 巣の上で」であります。刑務所の強制労働を逃れる為に狂 人を装い精神病院に入った男マクマーフィーが、絶対権限 を持つラチェッド婦長のもとで無気力に管理される患者達 を生き返らせようとする。様々な方法で病院側に反抗しよ うとする彼に患者達も少しずつ心を取戻し始める。そんな 彼に脅威を感じた病院は彼に或ることをする・・。と、い うようなお話だが、みなまでは言わないでおこう。ラスト シーンが素晴らしいからだ。

J・ニコルソンやL・フレッ チャーを始め脇役陣の隅々までの演技が見事である。本物 より本物っぽいと言ったら語弊があるかもしれないけれど、 とにかくリアリティーに満ちていて、映画力満点だ。9年 後に「アマデウス」を撮ったフォアマン監督がチェコ出身 だという事実もポイントだと考えられる。
東京から函館に戻って間もない無垢な頃、新しい仲間達 と一緒に観た。あの頃はみんなで映画館にヨク行ったなぁ。 映劇は満杯で、大笑いしたり拍手喝采したりして体感した もんだ。その後は「野武士」でホッケを喰いながら樽酒を あおり、一本の映画を語り合って興奮してた。「この原題 はマザーグースの詩だよね」と、誰かが言った。実に学の ある若者達であった。30年以上前の映画だが、まさに今 の時代にも堂々と通用する不滅のアカデミー作品賞である。 私的に尊敬するジャック・ニッチェに、音楽賞を捧げます。   (文/カフェやまじょう 太田誠一)

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