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| 84年「ときめきに死す」 |
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| 89年「キッチン」 |
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| 04年「海猫」 |
森田芳光監督の函館ロケ四部作?
今や日本映画界の大御所みたいになった森田監督に初めて会ったのは19年前。彼はまだ39才だった。「キッチン」に函館の名は出てこないが「物語が持つ透明感が似合う街は函館しかない」と決断。透きった空気感を生かして「どこでもない夢のような街」を創り上げた。特に路面電車の使い方が印象的で、夜の美しい闇の中を生命体の様に動く幻想性は出色である。映画作りのダイナミズムにも感動。この作品は間違いなく僕の映画仕事体験の原点になった。「ときめきに死す」のヒンヤリとした空気感、クールな人間関係感も忘れられない。監督は函館を愛してしまい市内に仕事部屋を持った。その後、映画祭シナリオ大賞の審査員をお願いし、つながりは深まった。そして「キッチン」から15年後、「海猫」に挑戦した。谷村志穂の大河小説を森田流に映像化。北国の季節感、生活感、風土の美しさをちりばめて濃厚な人間の愛のドラマに仕上げたのだ。冬と夏に分けた長期のロケはハードながら着々と作られていった。森田組のチームワークは抜群で、お互いの信頼感の確かさを痛感した。伊東美咲さんもよく頑張ったと思う。監督の女優を見抜く力は高く、みんなビッグになるようだ。演出力はもちろんだが、全体の空気を上昇気流に持って行く細やかな配慮の技を身につけているのだ。時代を先読みする能力も鋭い。サービス精神が程良くあり、シャイでタフな人でもあり、映画人としては天才型だと思う。
その天才がまた函館ロケを選んでくれた。オリジナル脚本で「わたし出すわ」というチョイとコミカルな現代劇。森田監督らしい面白い本だが女優選びが難しそう。地域と一緒に作りたいという意向なので皆で楽しく函館映画作りに生きましょう。どんぞ皆様、強力に協力して下さいね!
(文/カフェやまじょう 太田誠一)
09年作品 『わたし出すわ』
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