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2008年冬号

一筆 つれずれなるまま・・・~函館的川柳~

 今号のお題「風邪」

 『風邪ひけば
恋しくなるなり
すりリンゴ」

 
●作者一筆コメント

リンゴといえば、丸かじりか皮をむいて食べるだけ。だけど、熱を出したときだけはすりりんごにしてくれた母の愛情が懐かしい。卵味噌も恋しくなります。(アンパンパパ・20代男性)

 

●選者一筆コメント
~母の手~ 小さなころは体が弱く、一学期に一度は必ず熱を出し、学校を欠席していた。消化のよいものをと「卵がゆ」を口にする一方、夏でも、冬でもアイスクリームをほしがった。
「風邪をひいたときだけよ」という特別感がうれしかったのかもしれない。大して熱もないのに、体温計の先をこすり、摩擦熱で風邪気味を演出したことも、今となっては懐かしい。
社会人となった今では、多少の熱があっても見ないふり。時折、熱にうなされる中、氷まくらや、額の氷を取り換えてくれた母の手を思い出す。母の不思議な手は、火照ったほおにはひんやりと、冷えた手には温かかった。そんな「手」を、いつか持つことができるのだろうか。(文/野長瀬郁郁実)

次回のお題「桜」

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