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『ボランティアには様々な形がある。ボランティアをいろんな方向から考えてもらうために、
活動に取り組む輝いている人を紹介するコーナーです』
野外劇が育てた「虎」
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PROFILE
福井真希(ふくいまき)
1984年 函館生まれ
2000年 野外劇の市民スタッフになる
2006年 芝居組「虎」を設立
現在も夏は野外劇、
秋は演劇フェスティバルと精力的に活躍中。 |
芝居組「虎」団長
福井真希(ふくいまき)
16歳、高校生だった思春期。「何をやっても長続きしない」と母親に言われ、どうにか見返してやりたいと家を飛び出したときに出会ったのが、野外劇だった。友人が、たまたま関わっていた野外劇を紹介され、はじめはセリフのない役者を演じた。でも福井さんがやりがいを感じたのは役者ではなく、裏方の作業。かな
ちをもたせてもらって、舞台装置や演出の道具をつくる。結果が目に見える形でできあがり、夢中になれた。「ありがとう」といわれることも多く、気がつけば素直に「ありがとう」と言えるようになっていた。
自分たちでつくりあげる芝居の魅力にハマってしまった福井さんは、翌年に劇団に入団。それだけではもの足りず、さらに5年後、自分で劇団を立ち上げた。その名は“芝居組「虎」”。
威勢がよくて獰猛で、芝居に噛み付いていくくらいの勢いのある劇団にしたい。その想いのとおり、メンバーは19歳から36歳の若いエネルギーであふれ、みんな負けん気がつよくて、熱い同志だ。時にはにらみ合いをして言い合うこともある。でも一緒に汗を流し、声を張り上げ、共にする空気は活き活きとしている。
年に一度の大舞台は、函館市文化スポーツ振興財団が主催する演劇フェスティバル。2008年は、虎にとって2回目の公演となった。シェークスピア原作の「夏の夜の夢」を改稿し、演じる役者は9人。福井さんは演出舞台監督という得意の裏方で舞台を支えた。芸術ホールのリハーサル室は、普段、演劇舞台としては使わないコンパクトなスペース。ここに舞台を設置し、手縫いの幕でカーテンをつくる。客席との間も手の届くような距離。このスペースを活かすための舞台設計も野外劇で培った経験が功を奏した。開幕直前までの厳しい指導、役者の細かな動きに福井さんのチェックがぬかりない。いよいよ本番。思った以上の客入りに気合が入り、大盛況に終った昼の公演。客席からは「近くで役者の息づかいを感じられた」という声が多かった。でも、いまひとつ納得のいかなかった福井さんは、夜の公演に向けて、さらに役者の士気を高める。
順風満帆で走り出した芝居組「虎」。芝居をはじめてから、やりたいことが増えたと福井さんはいう。きれいなもの、感じたことをもっと見せたい。評価して、応援してくれる人の存在は自分を高めてくれる。そして同時に、人の想いを反映できる自分でありたい。演劇をはじめてから、人とかかわること、その間に生まれるものに目を向けてきた。演劇は非日常だけど、日常に戻ったとき、どこかに何かが残っている。その不思議な感覚が演劇の魅力だという。そんな福井さんの立ち返るところはいつも野外劇。野外劇の仲間に、自分の演技を見てもらいたい。野外劇の衣装係に負けない衣装をつくりたい。何をやっても長続きしなかった16歳の少女が、芝居に噛み付いて意欲に燃えている。母親を見返す目標は、気づかないうちにもうとっくに達成していた。(文/川島美佳)
一口メモ ★芝居組「虎」★
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| 団長は福井真希(舞台演出)。現在役者は9人。脚本と照明をあわせて12人で活動。東京や長万部、砂原から通っている人もいる。若さとパワーが自慢のメンバー。年に一度の演劇フェスティバルに向けて、普段は青年センターや市内の学校の教室などで稽古をしている。 |

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