今も昔も変わらずに、ずうっとそこにあるモノ。
人から人へ手から手へ、ずうっと伝えられるモノ。
想いがつながるモノがたり。
横浜・長崎とともに、北海道の玄関として函館港が開港となったのは1859年のこと。以来アメリカ・イギリス、フランス、ロシアをはじめ7カ国の領事館が港を見下ろす西部地区に設置され、次々と欧米の文化が入ってきた。その時代、経済の中心として函館の発展に大きく貢献した「太刀川家」。明治34年に建てられた住居兼店舗が国の重要文化財として指定を受けたのは昭和46年のこと。民家として指定を受けたのは北海道第一号。その保存管理の良さは専門家にも驚かれるほど。木材はすべて越後から船で運んだもの。見事な梁、光沢が美しい漆塗りの欅(けやき)の間仕切り、数々の貴重な家具。どれをとっても、心を込めて
守り続けてきた家主の心が伝わる。
古くから、異国の人々が訪れた函館。太刀川家にも多くの外国の人々が訪れた。お料理やインテリア、芸術など、欧米の新しい文化も自然と生活の中に溶け込んだそうだ。美しい日本の文化と新しい異国の文化、それぞれの良さを取り入れたスタイル。函館という土地ならではの文化のあり方だろう。
「良いものを大切に使うこと」。例えば家具、食器、建物そのもの。もったいないからと言って使わずにおくのでは無く、心を込めた手入れの仕方、洗い方や仕舞い方、頂き方。ひとつひとつを大切に、丁寧に扱うこと。その心こそが太刀川家の文化であり、受け継がれる伝統そのもの。
その重要文化財「太刀川家」が、この秋カフェへと生まれ変わる。遠い異国から、そして日本のあらゆる土地から訪れた人々をもてなしてきたように、古さと新しさが融合した空間で、訪れる人々をお迎えする。 (文/さとうあやこ)
【TACHIKAWA CAFE】
住所/弁天町15-15
TEL/22-0340
定休日/月曜
営業時間/10:00~18:00

ボラットスタッフの、なにやら楽しげな編集日記。見てね!