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2009年秋号

函館市企画部協働全4回講座その2

共通テーマ 市民と行政の協働は、何をもたらすか?

「市民協働という概念を一般化していくためには」

公共エリアを協働エリアとして捉えてみると,前回,お話しましたが,公共概念について少し考えてみたいと思います。
従来,社会を構成する主体とその活動を公と私とに二分した考え方があります。利己的な活動,特に経済的利益を受ける活動が「私」で,社会の利益につながる活動をする個人や行政の活動が「公」とされてきました。
この「公」領域では,人々が全国のどの地域に住んでも,画一的で公平・公正な行政サービスを享受することが保障されてきました。 しかし,時代の潮流は,日本社会が成熟化に向かうにつれ,人々は物資面の豊かさから,心の豊かさを求めるようになってきていると思います。
この求めに対し,現代行政は,その役割を果たせているでしょうか。物資面,つまりモノの豊かさついて行政は,経済成長を背景に道路やハコモノの整備を進め,豊かな国づくりに寄与してきたと思います。 一方,地域社会に目を転じると,例えば高齢者は,地域社会で生きがいを見いだせない,若者は望んだ仕事に就けない,家庭では団らんの時間が作れない。子どもの地域の居場所がない。等々の地域課題が残ったままです。
おそらくこうした課題を取り除くことは,行政だけでは不可能だと思いますし,地域の問題や個人の悩みであっても全て行政が取り組まなければならない問題だとは限りません。また,お金と技術力だけでは解決できるものばかりではありません。
こうした問題に,対処していくために活動する主体の存在があって,公共というものが形づくられるという考え方が広まっています。簡単に言うと「私」領域だが,行政が担ってきた分野の「公」とも違う,その間にある「共」という領域が見えてきたということです。この「公」と「共」の領域を合わせたものが「新しい公共」と言われています。(文/小林祐樹)

次回は,この「新しい公共」の時代における市民の参加について考えてみます。

ボラット編集日記

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