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2009年冬号

函館市企画部協働全4回講座その3

共通テーマ 市民と行政の協働は、何をもたらすか?
テーマ3 市民の公共への参加について

前回、現代の公共概念について、「新しい公共」として捉えてみました。それでは、新しい公共とはどのような活動か具体的に考えてみます。第1回目では、行政サービスの他の主体への解放手法として、指定管理者制度に触れました。これは、既存の行政サービスを市民に委ねるアウトソーシングという方法です。一方、第2回目でお話した行政が取り組めなかった、個人・地域の課題について解決に取り組む活動も公共への参加ということになると思います。

この二つは重なり合うこともあります。実際にあった事例を挙げてみますと、公の施設の管理運営を市民に委ねました。管理者として市民は,施設利用のあり方を行政にはない視点で考えます。地域の子どもが学校に行かず、日中に施設に訪れるとおそらく、行政は,この子どもに学校に行きなさいと言って、子どもの抱える問題に積極的にアプローチしないのではないでしょうか。

しかし、その施設管理者は、施設を誰でも自由に使えることをモットーに取り組んできましたので、子どもが学校に行って無くても施設を利用させました。そして、時間が経過するにつれ、会話のなかった子どもが少しずつ話すようになり、学校にも行くようになったそうです。

そこで施設管理者は、このような問題に今度は、学校や町会等と連携をして取り組んでいきたいという考え方を持つようになりました。

このことは、アウトソーシングによって、個人の抱える悩み、課題に時間をかけてアプローチし、解決に導いたことになります。行政は、問題が発生しない、関与しない形で多くの人を対象としたサービス提供を得意としますが、このような個人の問題解決には、接する時間がとれる主体、あるいはその個人に近い地域の町会やPTAが関わることが大切だと思います。

このような活動が新しい公共を形づくっていくことだと思いますし、公共領域における他の主体との参加といえるのではないでしょうか。次回は、協働の先にあるものは・・・を考えてみます。(文/小林祐樹)

ボラット編集日記

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