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ROFILE
前田 治さん(56)
上磯町(現:北斗市)生まれ。
22歳のとき函館トロイカ合唱団に
入団。
2006年 永遠にあかるく音楽会を立ち
上げ、事務局長に。
現在は、北斗市総合分庁舎
市民窓
口課・健康福祉課 課長 |
ボランティアには様々な形がある。
ボランティアをいろんな方向から考えてもらうために、
活動に取り組む輝いている人を紹介するコーナーです。
北斗に甦る
100年前の『声』
『永遠にあかるく音楽会』事務局長
前田 治(まえだ おさむ)
『お婆さんが「はつ子、しばらく来ねがったなあ」というと「どうして、どこだが知らねども、あのいざんだりがから、ずっとあっちに行ったけぁ。」と言っていました。』
文を書くときは「~候」といった文語体が主流だった昭和のはじめころ、このような話し言葉で素直に自分たちの思いを綴ることを教えたのが、大野尋常高等小学校(現:大野小学校)の校長先生、木村文助です。「綴り方」いわ
ゆる「作文」を子どもたちに教えたことは、とても画期的でした。大正から昭和のはじめにかけて発刊された児童文芸誌「赤い鳥」に、大野の子どもたちの「綴り方」がつぎつぎと入選し、全国から注目を浴びました。
北斗市郷土資料館に展示されている「赤い鳥」の復刻版をみたとき、前田治さんは、深い感銘を受けました。文章は未熟でも、方言も交えた言葉から、当時の子どもたちの生の『声』がきこえてきました。貧困な生活、いじめ、今よりも身近にあった人の死。それらばかりではないが、その頃はみんな、ぎりぎりの生活をしていた。だからこそ、木村文助は、現実から逃げたり、殻に閉じこもったりするのではなく、綴ることで、自分の心と向き合い、受け止め、強く生きることが大切だと教えた。
でも前田さんは、今の子どもたちにこそ、この精神を伝えたいといいます。「今も、いろんなものを背負って子どもたちはこの社会に生きている。それなのに、人に話したり、受け止めてあげられる環境が少なくり、プライベートなことに立ち入りづらくなっている。だからこそ、かつて大野の子どもたちが、自分の生活をありのままに綴った素直な『声』は、時を越えても、心に響く」という。
前田さんは、この『声』を合唱劇としてよみがえらせたいと、北斗市の「永遠にあかるく音楽会」のメンバーと企画をすすめています。合唱劇とは、合唱と短い劇を組み合わせて構成するステージで、大野の子どもたちが残した「綴り方」をもとに合唱劇をつくり、来春2月頃、北斗市誕生5周年を祝って披露しようというのです。作曲はプロの音楽家に、構成は地元の演出家に依頼していて、今年7月からの練習にむけて、ともにステージにあがる参加者を公募しています。「合唱は歌いたい気持ちがあれば、誰でも歌える。想いをひとつにして、地域に根ざした作品をつくりたい」と前田さんは話します。来年の春、大野の子どもたちの『声』が100年近い時を越えてふたたび、北斗の街に、響きわたります。
前田さんにとって、ボランティアとは?
「自分がやっていることをボランティアって思ったことはないです。合唱劇は、夢であり、生きがいであり、生き方であり、目標であり、好きだからやっているだけです。つまり道楽ですね。できることを自分の意志でやって、それが人のためになればいいですね。」人の心を覆う殻をはずすのは、飾らない言葉やまっすぐな心。それがボランティアの精神につながるのかもしれない。(文/川島美佳)
一口メモ★合唱劇「村に咲く花」の合唱団員募集★
歌が好きな方なら経験・年齢問わず。今年7月上旬から練習開始。週1回程度を予定。
問い合わせ
75-2986(事務局・前田さん)
来年2月頃、北斗市誕生5周年記念事業として発表予定。

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