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2010年夏号

ボラットさんみーつけた!

 

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 PROFILE
古川 亜美(こがわ あみ)さん(21)

1988年生まれ 函館出身。
小学2年から民謡を習う。
現在、函館大学商学部商学科4年。
2008年
函館道南口説節全国大会で優勝。
ボランティアには様々な形がある。
ボランティアをいろんな方向から考えてもらうために、
活動に取り組む輝いている人を紹介するコーナーです。

家族の輪 広がる和

『函館悦山会』
古川 亜美 (こがわ あみ)


  おととしの函館道南口説全国大会で優勝し、数々の賞をものにしてきた古川亜美さん。おばあちゃ んは全国にお弟子さんを持つ「函館悦山会」で民謡を教え、おじいちゃんは尺八の先生。小さい頃から、歌舞伎や三味線も習い、去年から琴や日本舞踊も始めた。

  亜美さんと函館大学の校舎で会い、取材させてもらった。色白のふっくらとした肌が印象的で、おだやかな話しぶりから、どこからそんな声量がでるのだろうという疑問がわき、そのまま尋ねてみた。「私、声量ないんですよ。マイクに頼っているんです」と無邪気に笑う顔は大学生だ。同級生と、たわいもない話で盛り上がっている姿を見て、なんだか安心した。

亜美さんの自宅と稽古場は棟続きになっていて、いつも歌声が響いている。それに惹かれ、お姉さんの麻衣さん、お父さん、お母さんも一緒に弟子入りした。なぜか、一緒に稽古場に入る門弟たちも、家族や親戚連れが多い。「お母さんのおなかにいるときから民謡をきいて、生まれてきたら一緒に習った」という子まで。そうやって輪が広がり、集まった仲間は、大きな家族になっていた。「スランプとかはなかったですね。スランプに陥るほどうまくならなきゃとか考えたことはないし、ただ楽しいから歌ってるだけです。仲間がいて、ステージのときは本番の待ち時間にお弁当食べたりして」。でも、大会で好成績を収めると周りの期待も大きくなる。そんなとき、それまでただ曲調や節回しを追っかけていたけど、歌詞に込められた想いを真剣に考えるようになった。そうしたら、歌舞伎のセリフを理解することができたり、感情を曲に込めたりすることができるようになってきた。「全部がつながってる」そんな感覚をつかんだときに手にしたのが、道南口説節全国大会の優勝。さらにこの年には、日本民謡協会民謡民舞全国大会でも優勝。実力に拍車がかかった。

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「どんなに優勝しても、稽古場での時間を大切にしてほしい」と民謡の先生であるおばあちゃんは言う。悦山会では、イベントなどで呼ばれたり、施設の慰問もしている。「家族や仲間と一緒に出かけて、いつもみんな一緒。自分たちが楽しいのに、目の前にいる人たちが喜んでくれていると、今度は違うこともできるようになって、またがんばろうと思う」。何度も「楽しい」という言葉を口にする亜美さん。本当に「和」の心を楽しみ、確実にその「輪」が広がっている。
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古川さんにとって、ボランティアとは?
「(民謡でいうと)見てくれる人がいないと歌に意味がない。見てくれることが自分のためにもなって、みんなで楽しい時間が過ごせる。終わったあと、またやりたい、という思いが次につながるんです」とサラッと応えた亜美さん。ボランティアって結果論でいいんだ、と思った。
(文/川島美佳)

 一口メモ  ★道南口説節★
函館で生まれた歴史ある民謡。道南各地の家をまわり、その土地の歌を歌って、お米などをもらったことに由来。生活の中から生まれた喜びや助け合いの唄。

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