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お知らせ

1986年に開講した「日本語日本文化講座夏期セミナー(JJ)」は、2026年に第40回という大きな節目を迎えます。本セミナーが長きにわたり継続してこられたのは、これまでにホストファミリーとして留学生を温かく受け入れてくださった約600のご家庭の皆さまをはじめ、文化講座や課外活動の機会を提供してくださった地域の皆さまなど、多くの方々のご支援の賜物です。心より御礼申し上げます。
HIFでは、これまで支えてくださった皆さまへの感謝の意を表するとともに、本セミナーのさらなる発展を目指し、以下のとおりシンポジウムを開催いたします。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
【日時】2026年7月18日(土) 9:00-16:30
【場所】函館国際ホテル(函館市大手町5-10) 2階鳳凰の間
【参加費】無料
【対象】JJ参加学生/修了生、ホストファミリー、日本語/語学教育関係者、JJ文化講座講師/課外活動関係者、大学生/高校生、ホームステイ事業実施団体など、ご興味のある方はどなたでも
<基調講演>

當作 靖彦 氏
Prof. Yasu-Hiko Tohsaku
カリフォルニア大学サンディエゴ校名誉教授
函館市出身。函館ラ・サール高校卒。
カリフォルニア大学サンディエゴ校名誉教授。同校言語学部大学院修了。言語学博士。言語習得理論、外国語教授法を専門とし、米国ナショナルスタンダーズ理事会日本語代表、AP日本語・日本文化プログラム開発委員会初代委員長などの教育関係の要職を歴任。日本語教科書『ようこそ!』、『ドラえもんのどこでも日本語』、『NIPPON3.0の処方箋』など著書多数。言語教育や21世紀に必要なスキルなど、幅広い内容の講演を世界各地で行っている。
【基調講演】 「It takes a village … 我が故郷函館で想うこと」
It takes a village「子供を育てるには村全体が必要である」というのは人間が成長するためには地域コミュニティーが重要であることを説いたアフリカの古い諺です。しかし、現代社会ではライフスタイル等の変化により、子育て、教育が学校、家庭という閉じた空間の中で孤立しがちになっています。本講演では、私が提唱する「関係性中心の教育」という新しい視点から、教育の本来のあり方を見つめ直します。教育とは、単なる知識の伝達ではありません。「教育とは、つながりを作ること」なのです。具体的に「つながりを作る」ことが教育の質をどのように変えるのか、教師や家族だけでなく、多様な人間が子供の成長に関わることの価値は何なのか、特別のスキルがなくても、地域の一員として子供たちに提供できることは何なのか、私が生まれ育った函館で経験したことを含めて、お話したいと思います。
会場にいらっしゃる皆様お一人お一人が、未来を作る子どもたちを育む「村」の大切な住人です。誰もが教育の当事者としてつながり合い、地域全体で子どもたちを温かく包み込むような社会をどう作っていくか。参加者の皆様と共に考え、明日への一歩を踏み出す時間にできれば幸いです。教育や子育てに関わっている方はもちろん、これからの地域社会のあり方に関心のあるすべての皆様のご参加をお待ちしております。
<落語:特別公演・ワークショップ>

柳亭 左龍 師匠
Rakugo Master Saryū Ryūtei
千葉県出身。1993年3月柳家さん喬に入門、同年5月に「小太郎」として前座楽屋入り。1996年5月二ツ目昇進。2006年3月に真打昇進、六代目「柳亭左龍」を襲名。2026年4月より東京女子大学客員教授を務めている。2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』、2025年NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』、2027年NHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』では江戸ことば指導を担当。『べらぼう~』では戯作者、浄瑠璃作家で「落語中興の祖」ともいわれる烏亭焉馬役で出演。

畑佐 一味 氏
Prof. Kazumi Hatasa
パデュー大学名誉教授
東京都出身。パデュー大学言語文化学科名誉教授。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校博士号取得(教育学)。2005年~2018年ミドルベリー大学夏期日本語学校ディレクター。落語・小噺と日本語教育での利用、原爆被爆者と海外での証言活動、東日本大震災ドキュメンタリー映画「きょうを守る」の多言語字幕活動、バーチャル・リアリティの日本語教育での可能性、日本の食文化をテーマにした授業など近年の活動範囲は多岐に渡る。2020年12月、令和2年度外務大臣表彰を受賞。
【ワークショップ】 「学習者が演じる小噺の効果」
日本語学習者が小噺を演じると発生する様々な効果についてお話しします。小噺はごく短い落語(落とし話)と思ってください。例えば、こんな感じです。
患者「先生、私、手術するの初めてなんですけど、大丈夫でしょうか?」
医者「大丈夫ですよ、私も初めてですから。」
この短い台詞を学生に覚えてもらって、落語家のような仕草を使って、教室だけではなく、お客さんがいる舞台で発表するのがこの活動の中心です。短いので初級の学習者でも十分できます。学習者にとっては、発音、アクセント、感情表現といった言語自体の学習が発生します。お客さんを笑わせることができたという達成感を得ることができます。人前で話すことに対する自信に繋がります。普段静かな学生が積極的に取り組むことがあります。そして、飲み会やホストファミリーとの時間で一芸として披露できます。海外の日本語補習校に通う学生にとっては日本語を学ぶ動機づけの向上につながる楽しい活動になり得ます。一方、国内の地域日本語教育では異文化交流のイベントの一つとして活用できます。日本人の日本語の教員が学生の母語で小噺に挑戦するとそれまでの学生と教員の人間関係に大きな変化が起きることが報告されています。
皆さんもいろいろな小噺の効果を考えてみてください。
【特別公演演目】 「妾馬(めかうま」
妹(お鶴)が大名に見初められて側室となり世継ぎを産んだことで、殿様のお屋敷に呼ばれた町人の兄(八五郎)が慣れぬ場所で振る舞う様子を描く。武士と町人の話し方の違いが楽しめる。映画『男はつらいよ』の第一作を彷彿させるようなめでたいお話。
申込方法
Google Formより、7/10(金)までにお申込みください。

フォームからの送信がうまくいかない場合は、電話(0138-22-0770)またはEメール(jj@hif.or.jp)でもお申込みを受け付けております。お電話での対応時間は、平日の9:00-17:30です。

お問い合わせ
北海道国際交流センター(HIF)
Tel: 0138-22-0770
E-mail: jj@hif.or.jp
※尚、こちらのページではシンポジウムについての最新情報を随時更新してまいります。
更新日:2026/5/15





