ペレットストーブについて

2014年6月 1日 Posted in ペレットストーブについて


ストーブ0.JPG木質ペレットを燃料とする暖房機器で、スイッチで点火・消火や火力調整を行うことができる灯油ストーブに近いタイプ
、手動でこれらを行う薪ストーブに近いタイプがあり、様々な機能・デザインのストーブが販売されています。

『木質ペレット』とは

間伐材や製材所から出たおが屑などを利用して、細かく粉砕した後に加熱圧縮して整形した小さな円柱型の固形燃料です。添加物は一切なく、木材が持つ成分を利用して固められています。一般的に10kg程度に袋詰めして販売されており、薪と比べて扱いが容易な木質燃料です。道南地域では厚沢部町にペレット工場があります。

ペレットストーブの燃焼の仕組みと主な種類

●全てのタイプ共通

 ストーブ本体は、大きく分けて、ペレットを燃やす「燃焼室」、ペレットをためる「燃料タンク」、灰をためる「灰受け」から成ります。また、燃焼に必要な空気を取り入れる「吸気口」、燃焼ガスを屋外に排出する「排気口」が必要です。

 燃料タンクから燃焼室に供給された(※)ペレットを燃焼し、ストーブ本体やストーブ内の空気を介して室内を温めます。燃焼ガスは排気口から屋外に排出されるため、室内の空気を汚すことはありません。温度調整は、ペレットの供給速度や燃焼に使う空気の量(吸気量)を調整することで行い、消火はペレットの供給を止めることで行います。
 ※電気を使用しないタイプには、燃焼室に直接ペレットを入れる機種もあります。

 灯油ストーブに近い使い方ができるものが多く市販されていますが、「木」を燃やしていることから、燃焼室内の灰のこまめな清掃、定期的な灰捨て、1日1回程度の燃料タンクへのペレットの供給など、灯油ストーブにはない作業が必要となります。

●点火・送風等に電気を使用するタイプ

 一般的に、点火や消火、温度調整は電子制御で行われ、煙突がなくても設置できる機種が多くあります。燃料タンクと燃焼室は管でつながっており、管の内にあるスクリューが回転してペレットを運び、燃焼室の上部から落とすようにして燃料が供給されます。FF(強制給排気)式のものが多く市販されており、灯油ストーブの給排気口を利用して簡易な工事で設置できることから、FF式の灯油ストーブと入れ替える場合などは、比較的簡易に設置することが可能です。

●電気を使用しないタイプ

 点火や吸気量の調整は全て手動で行います。また、燃焼ガスが上昇する性質を利用して排気を行うため、煙突が必要(※)になります。ペレットの供給方法は機種により様々で、燃焼室の真上に置かれた燃料タンクから重力で落下させるもの、ペレット供給口から燃焼室に都度投入するものなどがあります。電気を利用して自動制御するタイプと比べると、上手く燃焼させるには慣れが必要ですが、薪を燃やせる機種もあり、また停電時も利用することができます。
 ※煙突は、上部と下部の気圧差で生じる空気の流れ(上昇気流)を利用して燃焼ガスを屋外に排出しています。同時に、ストーブ内には排気量と同じだけの空気が吸気口より取り入れられ、燃焼に利用されます。高温な燃焼ガスは上昇気流が強くなりますが、燃焼中においても、必要な吸気量を安定して得るためには、「煙突からの燃焼ガスの良好な抜け」が重要で、煙突の高さなどの他、設置場所によりいくつかの条件を満たすことが必要となります。