子ども達への環境教育のために

2014年11月28日 Posted in ストーブ設置事例

函館市の学校法人 三育学院 函館三育小学校さんのお話ストーブ7(300).JPG

基本情報

【機器の種類】不明
【購入年】 2006年
【使用ペレットの産地】 厚沢部町
【ペレットの調達方法】 厚沢部町のペレット工場まで買いに
 行き、学校へ移送。買いにいけない年は学校まで業者が配達
【使用期間】11月~3月
【ストーブの設置場所・理由】
 玄関前の廊下に1台、学童クラブや行事で使用している多目的教室に1台・灯油ストーブがあった場所で児童や来校者の 目に多く触れる場所に設置。
【暖房の範囲】玄関前の廊下(一部)、多目的教室
【ペレットの1日の使用量】平均して1日0.5袋(5kg)使用
【併用している暖房機器】 灯油ストーブ

導入のきっかけを教えてください。 

子ども達への環境教育が目的で15年くらい前に風車を設置したのですが、維持管理や買い替えの費用を工面するのが難しい状況にありました。それに代わるものがないかと探している中でペレットストーブが候補として挙がってきました。エネルギーに関する教育の素材として、風力からバイオマスに移行しようということです。導入当時は、ペレットストーブの情報はほとんど普及していなかったのですが、近郊の厚沢部町でペレットを作り始めるというお話があったことがきっかけでした。

子ども達への教育効果を教えてください。 

導入した時には、校庭に生えている木の剪定作業で出た枝を自分達でペレット工場まで持っていき、それを原料にペレットを作ってもらい燃料として使うといった取り組みも行いました。子ども達が枝を届けたのは一度だけですが、子ども達自身が剪定した枝をペレットに加工してもらうといった取り組みは継続して行っています。毎日の話の中で、「燃料はみんなが剪定した木を使っているんだよ」ということを伝えています。こうした取り組みから、自分達の使っている燃料がどのように出来るのか関心を持ってもらいたいと思っています。

 また、灰をストーブから取り出す作業も数年前までは子ども達にやってもらっていました。現在は、怪我の防止などの面から、教員が週替わりで担当して、灰出しや清掃を毎日行っていますが、出た灰は貯めておいて、春に子ども達が使う学校菜園に撒いて利用し、資源の循環も意識してもらえたらと思っています。石油は40年、50年経てば無くなってしまうかもしれないこと、それに代わるものとして木から作ったペレットを使っていくことが大切だよという話もしています。

 子ども達は、毎日ペレットストーブに触れる中で、灯油ストーブとは違う暖かさを体験的に理解していきます。ストーブの前を通る時、教室に戻らないといけないのに、火をじっと見ていたり、暖を取っていたりしています。ストーブがついていないと「今日は火をつけないの?」と子ども達から聞かれることも多く、ペレットストーブがついていると子ども達も嬉しいようです。

実際に使用してみて思うことを教えてください。 

玄関前のペレットストーブは、作りが単純な機種ということもあり、点火後、しばらくすると上手くつかずに消えてしまうということが良くおきます。点火後、しばらくしてからもう1度点火すると大丈夫ですが、それを見逃してしまうと、火が消えてファンが止まり、廊下や教室が煙だらけになるということもありました。失敗すると大変なこともありますが、手をかければかけるほど愛着がわきますし、コツを掴めば、きちんと動いてくれます。火が見えるというのがとてもいいと思います。灯油ストーブと違って、暖かさの質が違いますし、手間はかかりますが、手をかけることによって、日々の関わりが楽しみにもなってきます。